米国株民なら絶対知っておきたいNASDAQ100連動ETF:QQQ

  • 2023年11月27日
  • 2024年5月1日
  • ETF
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キャシー
今回は米国株を始めた方には絶対知ってもらいたい必修科目「QQQ」を取り上げていくよ!
 
ブルーム
VOO・VTI・VT同様に良く聞く名前だね
 
キャシー
ボラティリティが高く、非常に人気な商品として知られているね。アメリカのテクノロジーと成長を信じられる人にはおススメだよ!一緒に見ていこう!!

今回のテーマは、米国株必修科目4つ目「QQQ」を取り上げていきます。
QQQとは、米国の資産運用会社「インベスコ社」が提供するETF(上場投資信託)で、「アメリカのテクノロジーと成長を信じる」という方におすすめです。

 

概要

時間がない方向けの概要としては次の通りです。

 

  1. QQQはNASDAQ100で構成されているETF。
  2. 右肩上がり成長を続けてきた実績あり。
  3. デメリットもある。
  4. QQQを使ったポートフォリオ例もあるよ。

QQQって何?

まずはQQQの特徴を見ていきます。

 

QQQとはインベスコ社が提供するETF(上場投資信託)で、正式名称は「インベスコQQQトラストシリーズ1ETF」です。

米国の尖った新興企業群NASDAQ100がベンチマークとなっており、ETFの中では割と価格変動が大きい物となっています。NASDAQ100は世界最大の新興企業向け株式市場NASDAQに上場している企業の中から、流動性が高く、時価総額が大きい100社で構成されており、情報技術系の企業の組入比率が高いのが大きな特徴となっています。
QQQは1999年3月10日に設定され、歴史も古く純資産総額の大きさもETFで5番目と人気が高いことが伺えます。

 
キャシー
成長性の高い情報技術系の企業の組入比率が高いから人気があるんだ!

 

QQQの基礎情報は次のとおりです。

ティッカーQQQ
名称Invesco QQQ Trust Series 1
運用会社Invesco
ベンチマークNasdaq-100 Index
市場NASDAQ
経費率0.2%
構成銘柄数101
※2023年11月24日時点の数値。


QQQの主要構成銘柄は次のとおりです。

GAFAMのようなビッグテックが軒を連ね、情報技術にウエイトを重くしていることがわかります。情報技術セクターは値動きが激しく、上げるときは狂うように上げますが、下げる時は地獄のように下げます。
つまり、そのようなボラティリティの高い銘柄で構成されているQQQはガン攻めのETFと言えます。

ティッカー会社名構成比率
AAPLApple Inc.(アップル)11.10 %
MSFTMicrosoft Corp.(マイクロソフト)10.42%
AMZMAmazon.com Inc.(アマゾン)5.62%
NVDANVIDIA Corp.(エヌヴィディア)4.47%
METAFacebook Inc. Class A(META)3.95%
AVGOBroadcom Inc.3.19%
GOOGLAlphabet Inc. Class A(アルファベットA)3.05%
GOOGAlphabet Inc. Class C(アルファベットC)3.02%
TSLATesla Inc.(テスラ)2.76%
ADBEAdobe Inc.(アドビ)2.25%

※2023年11月22日時点の情報となります。

Invesco公式HP参照。

 
ブルーム
構成上位10銘柄だけで全体の約5割を占めているの!?
 
キャシー
だから上位銘柄の値動きに影響を受けやすいから要注意だね!

 

セクター比率ではテクノロジーが約6割を占めています。

※2023年9月30日時点の情報となります。

Invesco公式HP参照。

 

QQQのパフォーマンスは?

 

QQQの設定日(1999年3月10日)以来チャートを見てみましょう。ご覧の通り、右肩上がりで成長していることがわかります。主要構成銘柄の上位がテクノロジーセクターが占めているため、各種ショック時(コロナショック等)にはガクンと下げていますが、早期に株価が回復しています。米国のハングリーな企業達のテクノロジーセクター故の成長力が大きな魅力と言えます。

 

QQQのメリット

QQQのそれぞれメリットを見ていきましょう。後ほどデメリットも記載しますが、そのデメリットを上回るメリットがありますので、VOOやVTIと比較するとリスクがあるものの、リスクを取れる方には自信をもっておススメできます。

 

  1. 長期的に成長が期待できる
  2. 低コストでNASDAQ100のハイテクグロース株に投資することができる
  3. グロース分野である情報技術セクターを中心に、分散を効かせた投資ができる
  4. 相場が良ければ比較的高リターンが期待できる。

 

1.長期的に成長が期待できる

 

長期的に成長が期待できるQQQは近年、パフォーマンスが非常に高く、価格は設定以来、およそ10倍となっており、リターンが十分に出ています。

1999年3月
2023年11月
  • 38.76ドル
  • 389.51ドル

2.低コストでNASDAQ100のハイテクグロース株に投資することができる

NASDAQ100をベンチマークとする投資商品のなかでは経費率0.2%というほぼ最安圏のコストで投資できます。国内のNASDAQ100に連動するインデックスファンドは信託報酬が0.40%以上かかるため、コストを投資信託の半分以下に抑えることができます。投資信託やETFは保有時にコストがかかるため、長期投資する場合、できるだけコストが低いものを選ぶようにしましょう。

 

3.グロース分野である情報技術セクターを中心に、分散を効かせた投資ができる

先述のとおり、Google、Apple、META、Amazon、Microsoft、TESLA、NVIDIAのような情報技術セクターの組入比率が高く、高い技術力を有するビッグテックに高い割合で投資できます。

 

4.相場が良ければ比較的高リターンが期待できる。

NASDAQ100組入銘柄には発展途上のグロース株(成長株)が多く、業績が市場予想を大幅に上回ると大きな株価上昇が期待できます。NASDAQ100は銘柄入替が頻繁に行われており、基準を満たさなくなった企業と入れ替わりに将来のビッグテックとなりうるハイパーグロース株が出てくる可能性があるため、長期的にNASDAQ100を保有し続けることで株価上昇の恩恵を受けることができます。

 

以上のメリットによりQQQは多数の投資家に支持されています。

QQQのデメリット

次にデメリットを見ていきます。デメリットは次の4点です。

 

  1. 米国株式市場への一極集中リスクがある
  2. 種銭が少額だと購入のハードルが高い
  3. インデックスETFの中では値動きが大きい
  4. 分配金利回りが低い
  5. 分配金の再投資が面倒
  6. 二重課税される。それを取り返すのが面倒

 

1.米国株式市場への一極集中リスクがある

 

QQQは構成銘柄がNASDAQ上場の米国株式で占められているため、米国経済および米国株式市場のパフォーマンスに非常に依存しています。

2.種銭が少額だと購入のハードルが高い

 

2023年11月24日時点では、QQQを1口購入するのに389.51ドルかかります。円安の為替状況もあり、少額から投資を始めてみたいと考えている人にとっては少しハードルが高いと感じると思います。

 

3.インデックスETFの中では値動きが大きい

 

QQQはVOOやVTIと比較し、リターンが高い一方、値下がり幅が大きいといったリスクもあります。特に、グロース株は金利の上昇局面で大きく値下がりしやすく、コロナやリーマンショックのような暴落時も大きく売られやすいので注意が必要です。

 

4.分配金利回りが低い

 

QQQは3月、6月、9月、12月の年4回分配金が支払われますが、直近1年間の分配金利回りは0.56%とVOOやVTIと比べ低い水準となっています。分配金利回りが低い理由は、配当を出さず、余剰資金を先行投資に回すグロース株の組入が多いためです。分配金利回りが低い分、先行投資で業績を拡大し株価上昇を狙う商品となります。

5.分配金の再投資が手間

 

長期投資では分配金を再投資して元本に組み入れ、複利効果を享受するのがセオリーですが、ETFは投資信託と異なり、自動で再投資することができません。QQQから年4回(3月末・6月末・9月末・12月末)支払われた分配金を再投資するには自分で買付を行わなければならないため、手間がかかります。また、1回で受け取る分配金がQQQの1口分に満たなければ、分配金をそのまま再投資に回すことはできません。資金繰りやドル転のタイミングなども考慮しなくてはならないため、投資信託と比べ手間が多く発生します。長期投資を行うにあたって分配金を自動で再投資したい方は投資信託を活用することをおすすめします。

 

6.二重課税される。それを取り返すのが面倒

 

QQQは米国ETFであるため、米国と日本でそれぞれ課税される「二重課税」の問題が起こります。米国ETFの分配金は米国で10%の税率で源泉徴収された後、残り90%に対して日本国内で20.315%の課税がなされます。
この二重課税を解消する方法として外国税額控除の仕組みが用意されていますが、控除を受けるためには自分で確定申告をしなければなりません。この確定申告が非常に面倒なため、取り返すのがおっくうになります。

 

以上が、QQQのデメリットとなります。

まとめ

  1. QQQは米国の尖った新興企業群NASDAQ100で構成されているETF。
  2. QQQには他の銘柄に負けないメリットがある。
  3. デメリットもある

 

QQQを使ったポートフォリオ例

最後に、QQQを使った投資の一例を紹介していきます。

 

基本のテクノロジー100%ポートフォリオ

特徴:NASDAQ100指数に連動し、主にテクノロジー関連銘柄に焦点を当てた基本的なポートフォリオ。

構成ETF比率(%)
QQQ (Invesco QQQ Trust Series 1)100

 

 

テクノロジーグロースポートフォリオ

特徴: テクノロジーに加えて、革新的技術企業や広範なITセクターにも投資。

構成ETF比率(%)
QQQ (Invesco QQQ Trust Series 1)40
ARKK (ARK Innovation ETF)30
VGT (Vanguard Information Technology Index Fund ETF)30

 

グロース分散ポートフォリオ

特徴: 成長が期待されるセクターに広く分散投資するポートフォリオ

構成ETF比率(%)
QQQ (Invesco QQQ Trust Series 1)40
VGT (Vanguard Information Technology Index Fund ETF)20
ARKG (ARK Genomic Revolution ETF)20
XLY (Consumer Discretionary Select Sector SPDR Fund)20

 

 

グロースバランスポートフォリオ

特徴: テクノロジーに焦点を当てつつ、株式市場全体と国際市場、債券にも分散投資するポートフォリオ。

構成ETF比率(%)
QQQ (Invesco QQQ Trust Series 1)50
VTI (Vanguard Total Stock Market ETF)30
VXUS (Vanguard Total International Stock Index Fund ETF)10
BND(Vanguard Total Bond Market Index Fund ETF)10

 

ディフェンシブテクノロジーポートフォリオ

特徴: テクノロジーに加えてディフェンシブなセクターにも投資するポートフォリオ。

構成ETF構成比率(%)
QQQ (Invesco QQQ Trust Series 1)40
IYJ (iShares US Industrials ETF)20
IYH (iShares US Healthcare ETF)20
XLU(Utilities Select Sector SPDR Fund)20

 

 

 

リタイアメントテクノロジーポートフォリオ

特徴: テクノロジーと債券、国際的な分散を組み合わせたリタイアメント向けのポートフォリオ。

構成ETF構成比率(%)
QQQ (Invesco QQQ Trust Series 1)50
BND(Vanguard Total Bond Market Index Fund ETF)30
VXUS (Vanguard Total International Stock Index Fund ETF)10
BNDX(Vanguard Total International Bond Index Fund ETF)10

 

グローバルESGテクノロジーポートフォリオ

特徴: グローバルに分散し、ESG要素を考慮したテクノロジー企業への投資するポートフォリオ。

構成ETF構成比率(%)
QQQ (Invesco QQQ Trust Series 1)50
VT(Vanguard Total World Stock Index Fund ETF)35
SUSA(iShares MSCI USA ESG Select ETF)15

 

 

人により取れるリスクは異なりますので、どの投資戦略が良いかは一概に言えませんが、株初心者なら、持ってるだけでプロに勝てる可能性があり、維持が楽チンで、積立てるだけで良いQQQ等のインデックス銘柄のみでで良いと感じます。

 

以上がQQQの紹介となります。次回もお付き合いいただけますと幸いです。

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