今回は巷で話題になっている「Destiny Tech100(DXYZ)」を取り上げていきます。
概要
時間がない方向けの概要としては次の通りです。
- Destiny Tech100(DXYZ)は株式非公開銘柄で構成されるETF。
- メリットが3点ある。
- デメリットもある。
Destiny Tech100(DXYZ)って何?
まずはDestiny Tech100(DXYZ)の特徴を見ていきます。
Destiny Tech100(DXYZ)とは、Destiny XYZ社が提供しているETFの一種です。
Destiny Tech100(DXYZ)は株式非公開銘柄で構成されるETFで、2024年3月26日に設定されました。
Destiny Tech100(DXYZ)の特徴は以下のとおりです。
- 世界をリードする高成長テクノロジー企業TOP100にフォーカス
- 適格基準を満たす銘柄をピックアップ
- 大型株と中型株に重点を置く
Destiny Tech100(DXYZ)の基礎情報は次のとおりです。
名称 | Destiny Tech100 |
ティッカー | DXYZ |
運用会社 | Destiny XYZ |
経費率 | 2.5% |
設定日 | 2024年3月26日 |
構成銘柄数 | 23 |
Destiny Tech100(DXYZ)で扱う銘柄は、以下の適格基準を満たす物が対象となります。
・米国の機関投資家の審査及び資金調達を受けていること
⇒信頼できる米国の機関投資家から最近5,000万ドル以上を調達していること。
・健全な清算優先株比率
⇒発行済み優先株式の清算優先順位が、現在の時価総額に対して健全であること。
・負担の大きい財務構造や多額の負債がないこと
⇒企業の財務構造が、差し迫った財務的苦境のような過度なリスクを生じさせるようなものであってはならない。
・不透明なガバナンス体制ではないこと。
⇒会社の企業構造とガバナンスは透明性があり、標準的な企業構造の範囲内でなければならない。
・離職率が高くなく、文化的健全性に問題がないこと。
⇒会社の経営陣は、過去18ヶ月の間に異常に離職率が高くなったり、社内の文化的な問題が懸念されるようなことがあってはならない。
Destiny XYZ社積極的に非公開銘柄を選択する理由は以下のとおりです。
- 未開拓の大規模市場は、高成長ハイテク企業にとって絶好の場所であり、より大きな市場は、より大きな成果を生み出す機会を生み出すため。
- 市場規模の成長率を重要視するため。
前世代の象徴的な企業の多くは、小さな市場を支配し、市場が桁違いに拡大しても優位な地位を維持することで成功を収めたから。
また、Destiny Tech100(DXYZ)はソフトウェアを中核とする企業に大きくフォーカスし、以下2つのカテゴリーの企業に大きなウェイトを置いた投資戦略に基づいています。
これらの企業は、流通にかかる限界費用が低いため、成長が速く、優れた財務実績を上げながら成長する傾向があるためです。
- 大型株:評価額100億ドル以上のこれらの企業は、高成長技術カテゴリーに位置しながらも、ポートフォリオに安定性をもたらすため。
- 中型株:ユニコーンの新参者であり、評価額が$750M~$100Bのこれらの企業は、10~50倍のリターンをもたらす可能性があるため。
上記より未公開銘柄に集中投資して大きくリターンを狙う投資するETFといえます。
Destiny Tech100(DXYZ)の主要構成銘柄上位15銘柄
Destiny Tech100(DXYZ)の構成銘柄上位15銘柄は以下のとおりです。対象となるポートフォリオは100銘柄になる予定ですが、現在は23銘柄にとどまっています。
中を見ると未だ世界の投資家の手に渡っていない銘柄ばかりです。特にメガユニコーンと呼ばれるStripeやOpenAI、SpaceXなどが含まれており、これらの銘柄を買いたくても買えない方に魅力があるのではないでしょうか。
会社名 | 構成比率 |
SpaceX | 34.6 % |
Axiom Space | 9.70 % |
Boom Supersonic | 4.60 % |
Epic Games | 4.00 % |
Brex | 4.00 % |
Superhuman | 4.00 % |
OpenAI | 3.80 % |
Revolut | 3.40 % |
ClassDojo | 3.00 % |
Relativity Space | 2.70 % |
Stripe | 2.60 % |
AtoB | 2.40 % |
Instacart | 2.00 % |
Chime | 1.90 % |
Public | 1.50 % |
※2024年4月14日時点の情報。
Destiny Tech100(DXYZ)のチャートで見るパフォーマンスは?
Destiny Tech100(DXYZ)のチャートを見てみましょう。
まだ設定して間もないことから、運用成績は未知数となっています。
※Googleファイナンスから引用。
Destiny Tech100(DXYZ)のメリット
Destiny Tech100(DXYZ)に投資するメリットは以下3点です。
値動きが大きく、分散も効いていないことから、以下のような方に向いている商品と考えます。
・アメリカの技術革新を信じている人
・大きいリスクを取って非常に高い成長性を追い求めたい人
- 大きい成長が期待できる
- 非公開銘柄に投資をすることができる
- 成長が望める分野に先行して投資できる
1.大きい成長が期待できる
今後更なる成長が期待される大型及び中型のユニコーン企業を選りすぐることで、大きいリターンが出る可能性があります。
2.非公開銘柄に投資をすることができる
ユニコーン企業は未だ非公開銘柄であり、一般の人は手に入れるができません。Destiny Tech100(DXYZ)を保有することで非公開銘柄にまとめて投資できます。
3.成長が望める分野に先行して投資できる
構成銘柄を見ると、宇宙事業、フィンテック事業、AI事業、ゲーム事業など、今後さらに伸びると予想されている分野のユニコーン企業が採用されています。これらの企業がいつIPOされるかわからないため、Destiny Tech100(DXYZ)を持つことで先行的に投資できることが挙げられます。
Destiny Tech100(DXYZ)のデメリット
次にデメリットを見ていきます。デメリットは次の3点です。
- 現時点で国内証券会社で購入することができない
- 下落するときは大きく下げることが予想される
- 経費率が高額
- 分散が効かない
- 情報が少ない
1.現時点で国内証券会社で購入することができない
海外証券会社では購入できるようですが、現時点で国内証券会社で購入することができません。
国内証券会社に取引開始の要望を出し続けることが重要となります。
2.下落するときは大きく下げることが予想される
メリットの裏返しになってしまうのですが、景気の影響を受けるハイパーグロースである非公開銘柄は不況時に大きく値を落としてしまいます。それゆえ、当ETFは不況時には大きく値を下げてしまうことが予想されます。
3.信託報酬が高額
Destiny Tech100(DXYZ)の信託報酬率は、2.5%です。VOOやVTI、QQQなどに比べるとかなり高いと言わざるを得ません。
4.分散が効かない
非公開銘柄のみで構成されることから当然ながら分散が効いているとは言えません。
5.情報が少ない
現時点では公式HPくらいしか情報源が無く、設定間もないことから運用成績は未知数です。
以上が、Destiny Tech100(DXYZ)のデメリットとなります。
まとめ
- Destiny Tech100(DXYZ)は非公開銘柄で構成されているETF。
- Destiny Tech100(DXYZ)には他の銘柄に負けないメリットがある。
- デメリットもある。
以上がDestiny Tech100(DXYZ)の紹介となります。次回もお付き合いいただけますと幸いです。