成行注文って何
株式投資における成行注文は、株を買う際にはその時の市場価格で、売る際にもその時の市場価格で自動的に取引する注文のことです。
例えば、お気に入りのおもちゃがあって、そのおもちゃが今20円だったら、すぐにその価格で買うように頼むのが成行注文です。
同じように、株式投資でも、株を買いたい場合はその時の市場価格で買い、株を売りたい場合はその時の市場価格で売りたいときに成行注文を出します。成行注文は取引が迅速に行われるので、急な値動きに対応するのに便利です。早く、確実にその株が欲しいと考えている時に使われます。
売りの注文を出した際はその場の買い指値注文の中で高い金額、買いの注文を出した際にはその場の売り指値注文の中で低い(安い)金額で売買が成立する点が特徴です。
例えば700円・800円・900円で売りの指値注文を出している人がいる場合買いで成行注文を出すと3つの中で安い700円で約定します。
メリット
成行注文のメリットは以下のとおりです。値段を気にせずに、今すぐ欲しい場合に使うと良いと思います。
- スピーディーな取引: 成行注文を使うと、株をすぐにその瞬間の価格で買ったり売ったりできるから、欲しいものを迅速に手に入れたり、必要なときに素早く売ったりできます。
- 手続きがシンプル: 成行注文は価格を気にせず、その時の市場の値段で取引が成立します。これにより、お店で商品に値札をつけずにその場で買い物をするように、手続きが簡単です。
- 急な値動きに柔軟に対応: 成行注文は市場価格で即座に取引が行われるため、急激な株価の変動にもスムーズに対応できます。予測が難しい場面でも、即座に行動できるのが強みです。
デメリット
デメリットは以下のとおりです。
- 思ったより高く買ってしまう可能性がある: 成行注文はその瞬間の市場価格で取引が行われるため、急に価格が上がった場合に、思ったより高く株を買ってしまうことがあります。
- 思ったより安く売ってしまう可能性がある: 成行注文で株を売る際も、急に価格が下がった場合に思ったより安く売ってしまうことがあります。
- 予測が難しい: 成行注文では約定する価格を予測することが難しいです。
- 取引が急激で不安定: 成行注文は瞬時に取引が行われるため、急に値段が変わりやすく、取引が安定しづらいことがあります。
※証券取引所で株式が売買される量(出来高)が少ない銘柄に対して成行注文を出すと、想定外の価格で約定することがありますので注意が必要です。
どうしても欲しい時は成行注文で!
どうしても今欲しい銘柄があれば、スピード感ある「成行注文」を検討しましょう。
ニュースやSNSなどで好材料や悪材料が判明した場合、スピード感ある対応が求められます。その際に成行注文で約定させることで有利なポジションをとることができる可能性があります。
ただし、自分の予想どおりに株価が動くとは限らないことや、想定外の価格で約定するおそれがあることに十分注意が必要となります。
まとめ
- 成行注文は、株を買う際にはその時の市場価格で、売る際にもその時の市場価格で自動的に取引する注文のこと
- 成行注文を使うと、素早くシンプルに株を買うことができる
- 思ったよりも高い(低い)価格で購入(売却)する可能性がある
- 出来高が少ない銘柄に対して成行注文を出すと、想定外の価格で約定することがあるので要注意
- どうしても欲しい銘柄がある時は成行注文で!
以上が成行注文の紹介となります。次回もお付き合いいただけますと幸いです。